空冷エンジンの最終モデルであるポルシェ911(993)の中でも希少車である『911targa』が入庫致しました。エクステリアカラーはポーラシルバーという、少し青みを帯びた美しいシルバーのオリジナルカラーで、インテリアはブラックのレザーとなります。
走行距離はなんと13,000km!!! そして、現在品川の2桁ナンバーですので、品川管轄の方は今ついているナンバーを引き継ぐことが可能です。
整備履歴も非常に明瞭です。
直近では2021年10月にオイル漏れ修理(バルブカバーガスケット左右、カムシャフトチェーンカバーガスケット左右交換)、スパークプラグ交換、エンジンオイル交換、フュールポンプ&リレー、(エンストの原因になります。)交換、ポンプ高圧ホース交換、スパークプラグの交換作業を行っております。
整備完了後の走行距離は僅か数100kmとなります。
また、次回車検は令和6年3月迄付帯されております。
すぐに御納車可能なコンディションに仕上がっております。
993は1993年から98年まで製造された最後の空冷911に用意されていたモデルです。タルガは1996年にデビューした希少なお車です。ちなみに、993のクーペモデルの総生産台数は39,803台、カブリオレが21,846台、タルガが4,285台です。貴重な個体なのです。
タルガというネーミングは、1906年から1977年までイタリアのシチリア島にて開催された伝説の公道レース、『タルガフローリオ』に由来していますが、イタリア語で「プレート」や「盾」という意味もあります。元々は、アメリカで人気のあったオープンエアーのカブリオレが、今とは違い安全装備の乏しい時代でしたので、横転などによる死亡事故が多数起きてしまい、乗員を守る為にタルガバーと呼ばれる、ステンレス製のロールケージをコの字型にプレスしてボディ剛性と安全性を高めたものを取り付けたのが『タルガ』の始まりと言われます。オープンエアーが楽しめて、安全性も高めたのがタルガというわけです。
ナロー、930、964まではタルガバーでしたが、固定観念にとらわれない設計をするポルシェは、993では他世代のタルガと異なり、電動スライドする大型のルーフ「ライディング・グラストップ」を採用し、取り外し式だった964時代よりも快適性を大きく向上させています。
グラスルーフの一番前の部分をチルトアップすることも可能です。また、天井部分に電動式のロールアップサンシェードを装備していますので、炎天下でも日差しを遮ることができます。また、クローズド時は通常の911と同じシルエットとなっているのも大きな特徴となります。
993タルガの純正アルミホイールはタルガ専用デザインの2ピース17インチとなります。
インテリアのブラックレザーシートは、左右共に8wayのフル電動調整&シートヒーター付となっています。
フロントフード内のラゲッジスペースのカーペットは、破れ等のダメージが無く、綺麗な状態を保っています。カーペットの下には、キルスイッチ付きのバッテリー、スペースセーバースペアタイヤ、電動エアーポンプ、純正ジャッキ、工具類、エアーゲージ等が収納されています。
エンジンは、1996年後期モデルはバリオラムエンジンを搭載しています。
当時オプションだったリトロニックヘッドライト付です。
トランスミッションは4段ティプトロニックSとなります。ちなみにティプトロニックとティプトロニックSの違いは、ステアリングにシフトチェンジボタンがあるか無いかです。1994年の993デビュー時はスイッチが無いただのティプトロニックでした。1995年にティプトロニックSとなりました。
今回入庫した993タルガの特記すべき点は、走行距離がわずか1.3万kmという事です。
整備記録簿が残されています。新車登録から、もうすぐ26年となりますが、1.3万kmの993というのは、なかなか貴重な個体です。屋内保管ですので、ウインドウ周りのラバー製ウエザーストリップも硬化しておらず、雨染みも無い状態です。
内装のシートには擦れ跡が御座いますが、敢えてリペア等は行っておりません。
オリジナルのシートを好まれるお客様がいらっしゃいます関係で、御要望によりリペア後に御納車をさせて頂きます。
外装・内装はフルオリジナルですが、社外のキーレスリモコンと、Nakamichi MB-75 CDチェンジャー、バッテリーキルスイッチ、ETCユニットのみ装着しています。
空冷911のなかで、最も完成されたモデルがType993です。1993年(1994モデル)に登場した第4世代で、通称993と呼ばれます。リアエンジンに後輪駆動というレイアウトが主体です。くわえて、スタイリングも従来の964のイメージを引き継いでいます。ただし、フェンダーとともにヘッドランプ形状もややフラットになり、寝かされて、1963年のデビューから続いたいわゆる911ルックに、ひと区切りつけるデザインとなったのが特徴です。デビュー当時は1986年に販売された959に似たルックスに興奮を覚えました。
先代(964)とはホイールベースもほぼ同一で、車体外寸は幅がやや広くなりましたが、全長も全高もほぼ同一です。
空冷6気筒は排気量は先代(964)と同じ3600cc。出力はスタンダードのカレラで272ps(非バリオラムモデル)と、先代より22psアップしています。
空冷エンジン以外にも、ティプトロニックと呼ばれるマニュアルによる変速が容易なオートマチックトランスミッションをはじめ、ボディと一体成型されるダッシュボードやハイバック式のフロントシートなど、これまでの911を踏襲する部分が多のが特徴です。ちなみにティプトロニックというトランスミッションは故障が少ないのが特徴で、正規ディーラーのメカニックも、ティプトロニックの故障は殆ど聞いたことが無いと言う程です。
993は好燃費を求める時代の要請に応えて、フェンダー形状をよりフラットにして空力を改善したり、よりモダナイズされています。
最大の変更点は、リアサスペンションの形式がマルチリンク式になったことです。より高いパワーでライバルに対抗すべく、リアに荷重がかかる独特のメカニカルレイアウトの弱点をカバーし、リアタイヤへの適切な駆動力伝達と、コーナリング時を含め、姿勢の安定と操縦性の向上を目指したのです。
といっても、どれもポルシェが911の改良のために採用した考え方です。変わったというより、進んだという表現が似合うかもしれません。993はコンパクトで軽量という911シリーズのよさを継承しながら、快適性が上がったのも特筆すべき点です。乗り心地はより洗練され、なによりエアコンの効きが劇的によくなりました。
993の大きな転機は1996年で、このときからエンジンにはより高出力と好燃費を実現するためにバリオラムと呼ばれる可変吸気システムが採用されました。アルミ製のインテークマニホールドです。特徴は内部に各機筒分の筒が伸びたり格納されたりする機構を持ち、マニホールド内で吸入空気の通路を長くしたり、短くしたりしてインテーク経路を回転数に応じベストな状況を造ります。ファンネルの長さをコントロールして全域でパワーを出しやすくしています。これにより、たとえばカレラで最高出力は13psアップして285psとなっています。
現在の911は衝突安全性を高めるため、車体が大きく重くなっていますが、993の時代は、それがスポーツカーとしての敏捷性に大きく影響を与えるほどではありませんでした。
アクセルペダルに載せた足にわずかに力を込めるだけで、よくできたスポーツシューズのように、瞬時に走り出します。
大変エレガントで状態の良いタルガです。一度現車を見にご来店ください。きっとご満足いただけると思います。
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